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緊急病棟

オーストラリアの医療システムは良くないです。大抵のことに慣れたのに医者にはまだ不満があります。

というのも、こっちはGP(ジェネラルプラクティショナー)という街医者が居て、なにをするにもそのGPを通す必要があります。風邪程度ならGPでOKなんですが、診断に専門的な判断がいる場合には、スペシャリストという専門医を紹介してもらわなければなりません。そのプロセスが長い。

まず、GPに専門医を紹介してもらう。といっても名前と電話番号を聞くだけ。自分で電話して予約を取ります。そしてその初診まで平気で3週間とか掛かります。重病やったら死ぬかもしれない長さです。まあ、それでも3週間まってやっと初診に漕ぎ着けたら、ものの5分程度で初診終了。『じゃ精密検査の予約して。』と。そして更に1週間くらい待って検査へ。そしてその何日か後に結果が専門医へ届いてやっと診断が下る。この間1ヶ月くらい掛かるわけです。これは面倒でしょ?

話では患者の緊急度によるそうなので、本当に重症の時にはこんなに待つ必要はないらしいんですが、どんな病気でもみんなすぐに治したいわけで、いくら重病じゃなくてもこれだけ待たされると非常にイライラします。特に日本のシステムに慣れていると余計です。

そしてそのイライラが今週末に最高潮に達しました。

先週からミキのお腹の調子が悪くてご飯が満足に食べられなくなりました。そこで、近所のGPに行くと、それは胃潰瘍かもしれんなと胃薬を処方してくれました。『1週間様子を見よう。』と。

でも次の日も同じく腹痛になり、薬も効いた感じがないので、また同じGPに行きました。すると『胃潰瘍かも知れないね。専門医を紹介するから胃カメラをお願いしなさい。』と。やっぱりそうなったかと思いつつ、予約を入れると『5月まで予約が詰まってます。』。あと1ヶ月以上あります。胃潰瘍自然に治るよ、そんだけあれば。。。でもご飯が食べれないんで、予約を早く取れるところを再度紹介してもらうしかありません。そのためにはまたGPの予約をしないといけない。。。GPですらすぐには会えないんですね。

そうこうしているうちにミキの腹痛がひどくなって動けなくなりました。これはGPに電話して判断を仰ごうと電話してみると、『どうしても我慢できないなら近所の緊急病棟へ行きなさい。』全く頼りになりません。結局ミキが動けずその日は家に居たんですが、すこし回復した次の日(土曜日)緊急病棟へ行って見ました。医者に診てもらわないと何も食べれないからそれでは回復もしないだろうと。とにかく行ってみようと。

緊急病棟って救急車で来るような人しか受け入れてないようなんで、もしかしたら門前払いかもしれんなと最初疑ってました。それに行く前に、もしかして何かしてくれるかもと電話した『日本〇療センター』の緊急番号の受付のあまりのドライな対応もあって、『オーストラリアは病人に厳しいのかも』とオーストラリアに裏切られた気分で病院へ向かいました。

で、結果、緊急病棟は天国でした。

看護婦も先生も皆とても親切です。門前払いどころか、すぐに対応してくれた上、体に刺激のない病院食まで与えてくれました。プチ入院のように3、4時間そこのベットに横たわって看護婦や先生の手当てを受けました。そこで精密検査のアレンジもしてくれて、『月曜にテストを受けに来なさい。もし明日日曜にまたお腹が痛くなったら我慢したらダメだ。すぐ帰ってきなさい。』と。本当の医療サービスを始めて受けた気がしました。

そして今日検査を受けてきました。まだイマイチ原因ははっきりしないようなんですが、とにかく痛み止めも処方してくれたことと、いつでも駆け込める場所が出来たことで相当心強いです。

こっちに来て医療システムに戸惑っている人は結構いると思います。私達と同じ様に困っている人が居るなら迷わず救急病棟へ行ってください。公立なら無料です。しかし救急車はかなり高いようです。それは気をつけてください。

それでも緊急のところばかりはいけないので、オーストラリアの医療システムには納得してませんが。。。
by bluenori2005 | 2007-04-02 20:49 | オーストラリア生活


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